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「富良野道路」は本当に必要か(下)

公開日: : 道路情報

現在建設が進められている「富良野道路」。実際の建設工事の進み具合を見てきました。場所は新しくできたフラノ寶亭留(ホテル)の近く、島ノ下IC予定地付近です。

富良野道路建設現場

着工から丸一年。高架橋脚になると思われるコンクリートの塊が出来上がっていました。


公共事業に関し税金の無駄が叫ばれることの多い北海道で、富良野に新たな負の遺産が増えることになるかもしれないにも関わらず、ほとんど市民に関心を持たれることもないまま建設が進んでいることにやりきれなさを感じてしまいました。

建設推進派の主張する、行楽期の混雑緩和にはまったく役立たないことは「富良野道路」は本当に必要か(上)で、救急医療や物流にも意味を持たないことは「富良野道路」は本当に必要か(中)で述べたとおりです。

建設推進派の主張は完全に破綻していますが、唯一、この道路建設に意義を見出せるとすれば、それはこの富良野道路が高規格道路「旭川十勝道路」の一部という位置づけだということです。総延長120km全線が結ばれればメリットもあるのかなと思います。

富良野道路が先行して着工されているという形ですが、他の区間に関してはまったく白紙の状態です。国も地方も借金を抱え財政難の現状で、近い将来の全線開通は間違いなく不可能です。

10年も経てば富良野を取りまく状況も大きく変わっているでしょう。富良野への観光客の入り込みはドラマの終了や旭山動物園へ流れていることもあり、今後も徐々に減少するものと考えられます。立派な道路ができた頃には観光客も減り、過疎化も進み、横切るのはエゾシカだけという皮肉な結果になる可能性の方が高いでしょう。

旭川十勝道路の全線開通が現実的でないとすれば、結局のところ、富良野道路の建設には何の意義も見出せないことになります。それでも建設が進められている「本当の理由」。言わずもがなでしょうが、うるおう人(議員さん?)がいるということでしょうか。

4月22日投開票で富良野市議会議員選挙が行われますが、まったく争点にならないのは残念です。これが地方の現実です。

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