ファーム富田(中富良野町)

ラベンダー観光発祥の地と言われ、今や知名度、人気度ともに他のラベンダー園を圧倒しています。ガイドブックには必ず紹介されますし、観光バスの定番スポットでもあり毎年のように全国ネットでテレビ中継されています。
園内が一つのテーマパークのようになっており、ラベンダーを見るだけではなく、誰もが楽しめるようさまざまな仕掛けが用意されています。

ファーム富田・ラベンダー園の特徴

今では富良野のラベンダーといえばファーム富田と言えるほど、他のラベンダー園を圧倒する存在となっています。他のラベンダー園との決定的な違いは、もともと特用作物としてのラベンダーの栽培農家だったという点にあります。従ってここでは単にラベンダーや花々を見て綺麗だというだけでなく、様々な困難を乗り越えて今日に至ったその歴史の重みに想いを馳せれば、より深く富良野のラベンダーを理解することができるでしょう。

押さえておきたいポイントがいくつかありますので、ここでは園内を一周するかたちで紹介していきます。ただしラベンダーのピークである7月中旬から下旬に訪れることを前提としています。

まずは花人の舎(いえ)へ

駐車位置にもよりますがゲートをくぐるのが一般的ですので、ここを起点に反時計回りに園内を一周します。

すぐにでもラベンダーを見に行きたいところですが、まずはぐっとこらえてメイン施設である花人の舎へ。TOMITAブランドのオリジナル商品が充実し、店内は芳香で包まれています。最後にもう一度立ち寄ることにして、とりあえず雰囲気を楽しむだけにします。

この施設の2階にはラベンダーを理解するうえでの貴重な資料が展示されています。展示内容が変わり、富良野のラベンダーの歴史というよりは現会長・富田氏の生い立ちと富田ファームの軌跡の紹介になっています。富良野地方でラベンダーが最初に植えられたのは上富良野町で、ファーム富田でラベンダーが植えられる10年前ですが、この事実はここでは意図的に抹消されています。残念なことです。 

靴を脱いで上がることになります。あまり認知されていないようで、1階の喧騒をよそに静かに時を過ごせます。

ドライフラワーの舎が隣接しています。ドライだけでここまで表現できるものかと感心してしまいます。

花人の舎2F展示スペース

いよいよラベンダーを間近に

ドライフラワーの舎を出て右手に広がっているのが「倖(さきわ)いの畑」。ネーミングにもセンスが光ります。北海道で選抜された品種「濃紫3号(早咲き)」「おかむらさき(遅咲き)」をメインに、「ようてい」「はなもいわ」が筋状に植えられています。開花前はラベンダーブルーの濃淡を楽しめますが、すべて開花すれば見分けがつかなくなります。 

かつては田んぼであったために高低差がなく、足の不自由な方でも思う存分間近で色と香りを満喫できるでしょう。

蒸留の舎・香水の舎で見学を

ラベンダーを心ゆくまで堪能したらお勉強です。ラベンダーがこの地に導入されたのは観賞のためではなく、エッセンシャルオイルを抽出し、香料を生産することにありました。最盛期には富良野各地に蒸留施設があり、辺り一帯強烈な香り(というよりニオイ)で包まれたといいます。

現在でも上富良野町東中にも蒸留施設があり、かみふらの十勝岳観光協会でも年に一度だけですが蒸留を行っているのでこの蒸留施設が「日本で唯一」という表現には疑問があります。また他に国内でラベンダーオイルを生産している会社があり、国産をうたったオイルが他の土産店で販売しているのを確認しています。

隣りに位置しているのが香水の舎。様々な種類の香水を嗅ぎ分けたり、石鹸の製造や調香作業の様子を見学することができます。

ファーム富田の魅力のひとつに、この作業風景を見学できるところが挙げられます。ラベンダーが単なる観賞用の花ではなく、一つの農産物という位置づけで製品を作り続けているところに、生産農家としての意気込みを感じます。

「行動展示」といえば旭山動物園の代名詞ですが、このファーム富田もある意味「行動展示」といえるのではないでしょうか。また一時期衰退した施設が回復を果たしたという点でも類似しています。

ここから始まったトラディショナルラベンダー

道路を挟んだ山手側に広がるのがトラディショナル(伝統)と名づけられたラベンダー畑です。観光客が訪れるきっかけとなったという、国鉄カレンダーに採用された写真が撮影された場所ということです。

中腹には記念碑が設置されていて、ここからの眺めはなるほど、手前にラベンダー、奥に十勝岳連峰、そして富良野線をはしる列車ということで絵になる景色です。

ゲートからはここが一番離れた地点で、ここからは戻る形になります。

必見スポット・彩(いろど)りの畑

道路を東へ戻ります。山側にはローダンセの丘と名づけられた場所がありますが、ここは経営者が違います。ファーム富田とは関係のない売店が通りに並んでいます。

「彩りの畑」はあまりにも有名な風景で様々なポスターやパンフレットに採用されています。富良野観光の象徴的な景観として誰もがどこかで目にしているでしょう。ラベンダーの最盛期にあたる7月中旬に見頃となる花を選んでいるとはいえ、毎年多くの観光客やカメラマンの期待に応え続ける力はさすがファーム富田と感心してしまいます。

2003年2004年2005年

連作障害を回避するため植えられる花の順番は年によって変わります。毎年訪れるカメラマンの中には、この順番でいつ撮影されたかわかる人もいるそうです。上の写真は2006年、下は左から2003、2004、2005年に撮影。

少し離れていて見えにくい場所にあるため、時間がないのか気づかないのか見逃している方もいますが絶対に外せないポイントとなっています。

森の舎とポピーの畑

彩りの畑の上には2005年に登場した森の舎(展望台)があります。立ち木を利用した造りとなっていて、暑い日には一休みするのにちょうどいい木陰となります。今までとは違った角度から彩りの畑を眺めることができます。

さらに上には目にも眩しい赤を主体としたポピーが一面咲き乱れています。ここ数年同じ場所で咲かせているようですが、今のところ連作による障害は出ていないようです。

花人の舎でお土産選び

これでゲートに戻れば1周ということになります。のんびり時間をかけて歩けば2〜3時間かかります。もう一度花人の舎に戻ってお土産を吟味するといいでしょう。

ファーム富田以外の売店

他の民間のラベンダー園にない特徴として、このファーム富田の集客力を利用していくつかのお店が軒を連ねていることが挙げられます。

ゲートの反対側にあるのが「とみたメロンハウス」。同じ富田さんですがまったく別経営で、かなり激しいお客の奪い合いを展開しています。町の設置した駐車場に接しているため多くの観光客が(ファーム富田と勘違いして)足を運びます。以前はおこぼれにあずかっているという印象が否めませんでしたが、近年はメロンをテーマとした様々な関連商品を充実させて、独自の集客にも力を入れています。

売店隣りにはラベンダー畑を整備しています。この区画は「とみたメロンハウス」で手入れをしています。

山側の敷地は分断されていますが、その間にあるのが地元の造園会社で「ローダンセの丘」と名づけて花が植えられていますが、手入れが行き届いているとはいえません。売店「vera」をはじめ北側の道路沿いにいくつかの店が並んでいますが、ファーム富田とはまったく関係がありません。

この区域だけでもそれぞれで「ラベンダーソフト」が売られていてまったく味が違います。美味しい、美味しくないという論評はここではしませんが、オイル香料を効かせているのはファーム富田のソフトだけということはお伝えしておきます。

ピーク時の渋滞対策

駐車場が増設されたこともあり以前ほどの渋滞は見られなくなりましたが、見頃のピークである7月中旬の週末には例年交通渋滞が見られます。この渋滞はファーム富田の駐車場の空き待ちのため、時間帯によっては身動きが取れなくなります。渋滞に巻き込まれない対策が必要です。

参考 ⇒ 渋滞対策(ふらのラベンダー通信) 

アクセス方法

車でのアクセス

中富良野町営ラベンダー園より北側約1km。各所にオリジナルロゴの誘導看板が設置されています。

JRでのアクセス

富良野線ラベンダー畑駅より徒歩約10分。この駅は季節運行するノロッコ号のみが停車する臨時駅です。中富良野駅より徒歩約20分。

バスでのアクセス

ふらのバス「ラベンダー号」中富良野駅前下車、徒歩20分。夏期運行のミニ観光バス「ファーム富田行」終点。

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(注)基準地点:中富良野町営ラベンダー園との比較
データ
所在地中富良野町北星
入園料無料
入園時間終日
駐車場あり
ラベンダー面積(調査予定)
ラベンダー種類遅咲4割:早咲4割:他2割
見頃時期 (注)1,2日早い〜同じ
他の花各種1年草他豊富
売店複数あり
公式サイトhttp://www.farm-tomita.co.jp/
作成公開日:2007年3月18日 / 

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