ラベンダー園最新リポート(17/08/04)
公開日:
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最終更新日:2017/08/05
2017年
8月に入り多くのラベンダー畑では見頃を過ぎ、刈り取りを待つだけとなりました。7月中旬以降を振り返ってみますとまとまった雨は7月16日・22日・31日にあり、その都度見頃度が下がりました。7月いっぱいはラベンダーがもったという意味で、見頃の期間は長からず短からず、平年並みだったろうと思います。
ファーム富田。ラバンジンの区画はまだ色が残っていますが、今春の枯れた被害が多かった影響と、もともと見応えがある品種ではないので、なおさら淋しく感じます。ラバンジンは大きなくくりでいうとラベンダーの一種ですが、富良野地方で多く植えられている早咲き(濃紫3号)や遅咲き(おかむらさき)と同等に取り上げるのには違和感があります。
ファーム富田・彩りの畑。例年ミントの区画を残して耕起され、緑肥を蒔いて来年に備えます。
北星山・中富良野町営ラベンダー園。一年草のサルビアやマリーゴールド等が、例年初霜の降りる10月上旬頃まで花を咲かせます。
日の出公園。巡回路を設置して初年度となりましたが評価はどうだったでしょうか。遅咲きメインで植栽されていますが、一部に植えられた早咲きの方が目を引くらしく、そこまで歩く人が多い印象でした。この早咲きの区画が下からも上からもちょうど中途半端な位置で改善の余地ありと感じます。
麓郷展望台。子供が小さかった頃はたまにアンパンマンショップにも来たものですが、今は毎年恒例、他のラベンダー畑が終了したタイミングで咲き具合を確認するために足を伸ばすのみです。ここの見ごろが後ろにずれるのは単純に標高が高いことで平均気温が低いためです。
ただこちらも彩香の里や日の出公園で見られるように、春先に何らかの影響で株がいじめられたのか、穂が生えそろっておらず、これから咲くであろう穂を持つ株が多く散見されました。刈り取りさえされなければお盆を過ぎる頃まで花が残っているかもしれません。
今年のラベンダー園リポートはこれで最後になります。お付き合いいただきありがとうございました。有言不実行であるサイトのリニューアルは、何とか来シーズンまでにはと思っているところです。
ところであるメロン農家さんでメロンに除草剤をまかれるという「事件」があったということで、現時点ではネットを中心に大きな話題となっています。正直このようなことは聞いたこともなく、だからこそニュースになっているのでしょうが、富良野のメロンについてあまり書くことはありませんので、この機会にいくつか私見を。
メロンはスイカやイチゴと一緒で果物ではなく野菜です。真冬に種を蒔き、防寒対策を施したビニルハウスで育ち、夏に収穫されるとその株は終わりです。この事件の怖さは、メロンではなくサクランボとかの果樹やその他樹木、常緑小低木に分類されるラベンダーなら、被害は1年にとどまりません。日の出公園の展望台からキャンプ場側の樹木が枯れたのも除草剤の散布ミスによるもので、かれこれ十数年経つかと思いますが、今なお植生は回復していません。
富良野のメロンの産地は富良野市山部地区。この地区の国道38号沿いはメロンやスイカの直売所が並んでいて、メロン街道と呼ばれています。中富良野や上富良野でもあちこちでメロンが栽培されていて、一括りに富良野メロンとされていますが、ブランドという意味では山部産というのは地元では一目置かれていると思います。
赤肉でよく比較されるのは夕張メロンですが、夕張が農協を中心に門外不出のタネを使用しているのに対し、富良野ではルピアレッドその他市販のタネを用いています。甘さの比較でいうと富良野に軍配が上がりますが、口溶けというか食感は夕張の方が上で、富良野在住で心苦しいのですが、正直夕張メロンの方が高級感があります。
そんなメロン産地でソフトクリームをのせるというのが一部で流行していますが、はっきりいって邪(よこしま)な道です。いちごに練乳、スイカに塩(地域によっては砂糖)をかけるようなもので、甘くない、つまりまずいメロンをソフトクリームで誤魔化しているということです。
ファームを名乗っていますが、生産は一切しておらず、道内各地、時期によっては本州産の赤肉を仕入れているようです。営業活動の成果でしょうか、移転後は駐車場も確保し多くの観光客が訪れていますが、地元の人は一切寄り付きません。向かいの直売所か、近くの大型スーパーで買い求めるでしょう。
今回騒動となったメロン農家さんの直売所。生産は中富良野ですがこの直売所は上富良野にあります。数年前はこの被り物でずっと旗を振っていて、国道237号に面しちょうど信号で真横に停まったときは、中の彼は楽しいんだろうかとか、時給いくらかとか考えてしまい、にらみつけるべきなのか、笑顔で手を振るべきなのか、困惑したものでした。
ゆるキャラというくくりで見ると、大きなポテンシャルを秘めていて、誰でも中に入れるというのは全国あまたあるゆるキャラでもまず無いでしょう。改良を重ねて軽量化しているとか苦労が見えますし、ふなっしーのように面白おかしくマスコミが取り上げてくれれば名物になる可能性はあるでしょう。
メロンには追熟が必要で、食べるタイミングによって大きく味が左右されます。好みもありますから一概にはいえませんが、丁字に残されたツルが枯れかかったら食べごろと判断します。常温で保存し食べる数時間前に冷蔵庫というのが理想です。富良野では直売所の多くで無料試食ができますし、有料でのカットメロンもあります。富良野に来られた際はどうぞ富良野メロンを。
- 2006年9月22日 ラベンダーの株分けはNG
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