日の出公園展望台への巡回路

ふもとの駐車スペースから遠く、観光客にとってもっとも「優しくない」ラベンダー園である日の出公園では、昨年より巡回路の工事が進められてきましたが、5月1日をもって開通されるということが広報や防災無線で喧伝されていましたので、さっそくどんな感じか見に行って来ました。

結論を先に言いますと「通行の安全を目的」とした巡回路の設置のはずですが、残念ながら現状では以前よりも事故になる可能性が高くなったと感じました。

巡回路の全長は約1㎞。地図上の上側から入って展望台まで上り、左側へ出る形ですので時計回りとなります。こうやって航空写真で確認するとふもとの駐車場（左下）よりキャンプ場（右下）の方が展望台までは断然近いことがわかります。

入口から入って100m地点にある砂利スペース。現在は整地されているだけですが恐らく駐車スペースになるのでしょう。ざっと30台は停められるでしょう。傾斜地に植えられるラベンダーは上から眺めるより下から仰いだ方が見応えがありますので、昨年まではほとんど足を延ばす人のいなかったこちらからの眺めが、ベストビューとなるでしょう。

展望台隣接の駐車スペースは白線が引かれて30数台分を確保しています。仮に満車となるとここまでの通路が渋滞するということでしょうか。あるいは停められないまま下ってしまうとなるとドライブスルー型ラベンダー園となり、それはそれで新しいかも。

新設されたトイレの名称は「やまみるトイレ」。目の前に山名の表示版があってその向こうに十勝岳を仰ぎ見ながら小便をさせるなんて、これまた斬新かも。女性側がどうなっているかは知る由もありません。

案内表示も新設。ラベンダー発祥に関して、東中地区の石碑が紹介されているのには配慮が感じられます。が、こうして私も駄文を書いていて人のことは言えないのは百も承知ですが、どうも全体として日本語の文章がおかしいのです。

「ラベンダーはやせた傾斜地でもよく育つとこから、傾斜地に多く植えられていたため、丘の紫の影が大変美しく、夏の風物として楽しまれていました」

この一文だけでもツッコミどころがいろいろありますが、この後に出てくる「十勝岳連邦」なんて変換ミスの最たるものですから、町役場でチェック機能が働いていないことに、心底がっかりします。

キャンプ場側にはアスレチックが設置されていますが、事件現場のような佇まい。メンテナンスが不十分であちこちで木が腐っているのです。同時期に設置されたものでしょうから見た目大丈夫そうでもすべて撤去が望ましいでしょう。事故が起きてからでは遅いのです。

ゴールデンウイーク谷間の平日の30分程の滞在で、この間に上ってきた車は10台ほどでしたが、うち2台は巡回路になっているのを知らずに、出口から逆走して上ってきました。昨年まではそれが唯一の出入口だったわけですから、どんなに案内表示があっても見落として上ってくるドライバーは後を絶たないでしょう。

これまでも大型車でない限りすれ違いはできたわけですが、問題はアップダウンによって一部見通しの利かない箇所があり、巡回路と認識したドライバーが対向車は来ないと決めつけて下った際に、正面衝突を起こす可能性は昨年までよりも逆に高くなったように感じました。

さっそく上富良野町建設水道課に電話し、担当のＴさんに状況をお伝えし、とにかく逆走させないように進入禁止を大きく表示するようお話しさせていただきました。どちらを入り口、どちらを出口にするかは熟議を重ねた上で決めたのでしょうが、逆の方がよかったのではという印象です。ご自分の目で状況を確認し、対策を取られることを願います。