*

室内冬越しラベンダー

公開日: : 管理作業

今年は暖冬で積雪は少ないとはいえ、富良野のラベンダー畑はまだどこも雪に覆われています。それでも確実に春の足音は近づいており、あと10日もすればラベンダーは雪の中から顔を出すことでしょう。

冬の間はラベンダーに関してはすっかりネタ切れ、社会派? な記事ばかりエントリーしていましたが、今回は久しぶりにラベンダーネタ、室内で冬越ししたラベンダーの近況報告です。


以前の記事「ラベンダーの冬支度」で取り上げましたが、雪の中に埋めてしまうのが楽な冬越しの方法ですが、それができない場合は室内での冬越しということになります。

今年も5株ほど室内での冬越しを行いました。昨年同様暑いときは30℃、夜にストーブが消えると0℃前後という外にも増してラベンダーには厳しい? 環境の中、3月の中旬頃から新芽が伸び始めました。

11月以降まったく変化のなかったラベンダーが、何をきっかけに新芽を伸ばし出すのか不思議なのですが、考えられることの1つは日長(夜明けから日没までの時間の長さ)です。長日条件(徐々に日が長くなること)がラベンダーの生育に何らかの影響を与えていることが考えられます。冬季も温室でラベンダーを咲かせるファーム富田で夜間照明を実施しているのはこの辺と関係がありそうです。

もう1つ考えられるのは、休眠打破です。桜の花芽などがそうですが、冬期のある一定期間低温にさらされてはじめて芽が出る性質を備えています。ラベンダーの種を蒔くときに催芽処理(この場合は冷蔵または冷凍すること)をした方が発芽率が上がるという性質から、ラベンダーにもそのような性質が備わっていると考えられます。

さて、せっかく伸びてきた新芽ですが、薄暗い室内でまだ弱い日光しか浴びられないままだと昨年と同じ失敗を繰り返すでしょう。


軟弱に育った昨年のラベンダー。

真っ直ぐ育てるためには鉢をグルグルまわすという方法があるのですが、面倒くさいというのが正直なところ。そこで今回はラベンダーに白い紙と銀紙(アルミ箔)をそれぞれ巻いて、何とか光を集めて真っ直ぐに生長させる努力をしてみます。

失敗してもカットすれば夏までにはもう一度花をつけます。その頃には気温も上がり外で管理できるので、陽の光をたっぷり浴びて元気に育つことでしょう。

関連記事

ラベンダーの冬支度

秋が深まりカラマツ林も黄金色に輝く季節となりました。富良野ではユキムシが舞い、雪をかぶった十勝岳連峰

記事を読む

5月にラベンダーを見られるスポット

遅い春を迎える北海道でもエゾヤマザクラは散り、チューリップやシバザクラなど春の花が満開となっています

記事を読む

剪定した株としない株

剪定に関する質問をいくつかいただきましたので、剪定した株としなかった株を見比べることでどのような違い

記事を読む

切断面でわかる枯れ具合

富良野では肌寒い日が続いています。春は三寒四温で暖かくなっていくものですが、感覚的には五寒二温くらい

記事を読む

ラベンダー復活作戦

ラベンダーの季節まで一月ほどとなりました。ラベンダー園は一面若草色。葉をこすると(ちょっと青くさい)

記事を読む

News

サイトリニューアルを行っております。ご迷惑をおかけしております。
no image
ラベンダー園最新リポート(18/07/13)

2018.07.13

西日本における豪雨による水害で被災された方々にお見舞い申

no image
ラベンダー園最新リポート(17/08/04)

2017.08.04

8月に入り多くのラベンダー畑では見頃を過ぎ、刈り取りを待

no image
ラベンダー園最新リポート(17/07/28)

2017.07.28

ラベンダーシーズンは最終盤を迎えています。7月上旬から中


    • 2005年4月1日カウント開始日:
    • 11今日の訪問者数:
    • 83昨日の訪問者数:
    • 4370787総訪問者数:
  • お名前 (必須)

    メールアドレス (必須)

    メッセージ本文

    • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • Pocket
    • follow us in feedly
ページ上部へ戻る