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ラベンダーの冬支度

公開日: : 管理作業

秋が深まりカラマツ林も黄金色に輝く季節となりました。富良野ではユキムシが舞い、雪をかぶった十勝岳連峰が見え、もうすぐそこまで、長く厳しい冬がやってきていると思うと身が引き締まります。

ラベンダーはほとんどその生長を止め、新緑の頃に比べると全体的に白っぽくなって冬に備えているといった感じです。

ラベンダーの冬支度に関してメールをいただきましたので、その質問に回答する形で私見を述べたいと思います。


富良野のラベンダーが属するコモンラベンダーには耐寒性があります。花が咲いた後に刈り取りをきちんと行っていれば、基本的にやることは何もありません。ただし早咲きラベンダーである濃紫3号や勢いのある若い株の場合、刈り取り後にも茎が伸びたり花がついたりしている場合があり、刈り落とした方がいいでしょう。

参照→ラベンダーの刈り取りは必須事項

富良野地方は例年11月下旬から4月上旬にかけて根雪(ねゆき・春まで融けない雪)になります。1月下旬から2月中旬には氷点下20℃を下回ることもありますが、1mほど積もった雪が「ふとん」の役割を果たしてラベンダーは保温されるため、株が傷むことはありません。

ラベンダーは耐寒性があるとはいえ、北海道でも道東など同じように寒さは厳しいが雪は積もらない地域では、越冬が難しいと言われます。私の個人的な意見では、株自体が寒さに当たること以上に、土=根が凍ることで株が傷むと考えています。
数年前に雪の少ない年があって、2月に株が露出してしまって枯れるのではと危惧しましたが、春には例年通り新芽が出たということがありました。株自体は外気に当たっても、少ないとはいえ20cmほどの積雪があったことで寒さが根まで行かなかったからと私は推察しています。
従ってこのような地方では、庭木などに行う雪囲いをすると同時に地面が凍らないようにワラやボロきれを厚く敷くといった対策が望まれます。

積雪のある地域では、基本的には富良野と同じように何もしなくていいのですが、日本海側のように豪雪でかつ重い雪の積もる地域では、株を紐で縛ることで枝折れの被害を最小限にした方がいいかもしれません。
ラベンダーの冬仕度

太平洋側のように積雪はないが気温もそれほど下がらない(土が凍らない)地方では特に何も必要ありませんが、土が霜で持ち上がってしまう地域では地面に何か敷いて土をおさえた方がいいでしょう。

で、問題は鉢植えの場合です。鉢の場合は地面よりも土=根が凍りやすい環境にあります。冷たく乾いた空気にさらされた状態では枯死の可能性が高まりますので、積雪のある地域ではわざと雪の中に入れます。ラベンダーは冬眠の状態ですので横倒しでも構わないでしょう。雪のない地域では鉢ごと土に埋めてしまう方法が有効でしょう。土自体に湿り気があるため水遣りは春まで一切不要です。

植える庭がない場合やマンションのベランダなど、雪や土を利用しての越冬ができない場合は室内に取り込むことになります。
昨年はウチでも室内での越冬に挑戦しました。ストーブを焚くので暑いときは30℃、寒いと氷点下にこそなりませんが2,3℃といったところです。窓辺に置いたものの冬の間は一切動きはなく、枯れてしまったかとも思いましたが定期的に(2週間に一度くらい)水をやっていたところ、3月になって日照時間が長くなったからなのか新芽が出だしました。
室温が高く陽射しが弱いという条件では軟弱に育ち「もやし」のような状態になりました。とても観賞には耐えられなく、一度ばっさりカットして外気温が上がるのを待って外に出しました。

軟弱に育ったラベンダー
風に当たってそよいでいるのではなく、日差しを求めて窓側に伸びた結果です。ある意味芸術的ではありますが。

室内での越冬の場合には水遣りが必要になります。冬眠状態でまったく動きがないからといって水遣りを怠ると、根が乾燥しきってしまう可能性があります。逆に水を与え過ぎても「冬眠中のため」過湿ということにもならないと思われます。あまり水遣りに神経質になることはないので、気がついたらあげる程度でいいでしょう。

以上、ラベンダーの冬越しについての私見を述べさせてもらいましたが、私自身は当地での栽培経験しかありませんので、こういう意見もあるという参考程度にしていただいて、全国各地で富良野のラベンダーの栽培を実践されている方のサイトをご参照ください。

雪から顔を出したラベンダー
雪の融ける4月。ペチャンコのラベンダーは数日で復元します。多少の枝折れは仕方ありません。

来年もまた素敵なラベンダーの色と香りに出会えますように。

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