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農村TKBBに2億拠出に異議

公開日: : 富良野の話題

タイトルに文字数の制限は無いのですが、1行で見やすくと思ったら意味不明となってしまいました。「農村地域における超高速ブロードバンド(TKBBと略してみた)環境整備に2億3,880万円の血税を拠出することに異議あり」というのが今回のタイトルで、意識のある上富良野町民に読んでいただくことを前提に記事にしています。

上富良野町市街地で遅ればせながらNTTによる光サービスが開始されたのが2013年11月15日ということですのでまもなく半年です。サービスエリア外に住む小生にとってはまったく恩恵がありませんから、同じ町でのこととはいえ他人事です。これが数年前のISDNを利用していた当時であればヨダレもので羨ましく思ったでしょうが、今は正直何も感じません。むしろサービスがあっても契約料など月々数千円のさらなる出費を考えると、加入しないだろうと思います。

なぜかというと取りあえずではありますが、現状で満足しているからです。買い物で楽天アマゾンを利用することは多々ありますし、こうしてサイトを運営していますので、普通の農家のお父さんやお母さんよりインターネットを利用しているとは思いますが、それでも大きな不満はありません。

今から数年前のADSLが全国に普及した時代、ホームページも徐々に重くなり、ISDN接続では何十秒待ってもページが表示されないストレスを抱え、なんとかADSLに接続しようと試みました。YAHOOBBの勧誘に乗ること数回。市街地から東中地区までは光ケーブルになっていて、その先の個別の家まではメタルケーブルなので光もADSLも利用できないという説明だったと記憶しています。中富良野町経由ならつながるかもと言われて、藁をも掴む思いで申し込んだこともありましたが当然却下でした。

そんな中、どこで知ったか覚えていませんが、モバイルのデータ端末があると。それも富良野地区でもサービスがされていると。それがイーモバイルでした。サービスエリアぎりぎりでしたのでつながるかどうか不安で、いきなりの2年縛りに抵抗がありプロバイダ経由でのレンタルから始めました。このときのISDN接続によるストレスから開放された喜びといったらありません。

以降は現在に至るまでずっとイーモバイルです。矢沢総理のCMで「挑戦するスマホ」として知名度を上げていますが、データ通信速度はもとより料金にもスマートフォンの機能にも不満はありません。ソフトバンクとの提携によりサービスエリアも広がって、唯一5GBの上限は月によってはきついと感じる程度です。これが小生のネット環境で、都会に比べれば貧弱そのものですがオンラインゲームも動画の視聴も皆無ですので必要十分です。

さて本題の2億3,880万円の事業。光サービスが上富良野町市街地に入ったために情報格差ができ、その解消のために郡部にも光回線を。ただしその場合5億かかるので無線方式を採用することで半額になる。市街地はNTTに整備してもらったので事業費はゼロ、その分を郡部にまわせる。こう考えるとお得感がありますし、地域間格差の解消は行政のお題目の一つですから反対意見を言いづらい雰囲気はあります。

問題はその事業規模です。行政ですので採算を度外視してやってもらわなければならないことがあることは百も承知ですし、費用対効果云々の次元の話しではないこともわかっているつもりです。それでも引っかかるのは一般会計予算が70億規模である町の事業として、2億を超える今回の事業が果たして町民の全体の利益につながるのかという点です。

対象となるのは何世帯あり、全町に占める割合はどのくらいか。対象世帯のうち、本サービスを利用する意思のある世帯数。現在もダイヤルアップ及びISDN接続を行なっている世帯数。その解消策として既存のモバイルデータ端末を使用できるかどうか。そもそもネットに接続する方法としてモバイル端末があるということを知っているか。

思いつきで書きましたが、この辺のことは事業主として町は把握されているのでしょうか。昨年そのようなアンケートを行っており私も答えていますから町民に開示してもよさそうなものですが、事業遂行に都合の悪いデータが含まれていると勘ぐってしまいます。

ここ数年モバイルデータの通信環境は大きく変わっています。スマートフォンやタブレットのさらなる普及により、今後ますますモバイル端末の環境は改善されるであろうことも十分に考慮する必要があります。2億かけて整備したものの数年後には時代にそぐわず利用者皆無となる可能性はないと言い切れるでしょうか。借入金額から10年を超えるローンになると予想しますが、10年後に当時の責任者出て来いなんてことにならないでしょうか。

事業ありきで前のめりになっているように感じますが、今一度冷静になって、対象となる地域の方はもちろん、上富良野町市街地の方もこの2億の使い道について考えていただきたいと思い、このように記事にしました。

広報かみふらの2014年3月25日号の町民ポストに掲載された「いまどきWIFIも来てないの」「ISDN話しにならん」と観光客に突っ込まれて困っているという意見。郊外のペンションかなと想像しますが「携帯がつながらない」と突っ込まれているわけではないので携帯はつながるのでしょう。ドコモもauもソフトバンクも、最新スマホではテザリングが利用できるはずです。

町の回答としては、だから今回の事業が必要だと言う前に、手持ちの携帯で対応可能である場合があることをまず知らせることが必要だと思います。私の意見としてはイー・モバイルでいいじゃん、です。受益者の一人として黙っていればいいのかもしれませんが、受益者だからこそ声を上げ、その予算を福祉とか教育とか医療に回してほしいと願わずにはいられませんでした。

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