上富良野町東中にあるラベンダー発祥の地碑
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各地の発祥の地
このサイトを立ち上げている動機の一つとして、私が住んでいる上富良野町東中地区がまさに富良野地方のラベンダー発祥の地であり、町内の日の出公園や中富良野町の富田さんではないことを正しくお伝えしたい、という思いがありました。
きちんとした下調べのもとにこの辺の経緯をまとめようと思っていましたが、北海道人『紫薫るラベンダーの大地 もうひとつの富良野』内で『上富良野町発 ラベンダー事始め』という特集記事が組まれ、丹念な取材のもとに非常によくまとめられています。
私が書くよりもよほど素晴らしい記事となっていますので是非一読をお勧めしますが、このブログではこれにもう少し肉付けし、また別な角度から解説してみたいと思います。
平成6年11月4日に建立された上富良野町東中にある石碑には、その裏側に「ラベンダーの由来」と題した文が刻まれています。設置から年月が経過し読みづらかったのですが、何とか読むことができたのでその全文を掲載します。
ラベンダーは、フランス原産のシソ科の多年生小潅木で、古くから地中海沿岸で香料作物として栽培されている。
昭和12年に日本各地で試験栽培が行われた結果、北海道が最も適していることがわかり、昭和15年から本格的な栽培が始まった。
上富良野町には、昭和23年に東中在住のU、O、I氏【注】等が曽田香料株式会社札幌工場と委託栽培契約を結び栽培されたのが始まりで、富良野地方で初めてラベンダーの根が下ろされたのである。
昭和26年には、東中を始め、町の数箇所に蒸留工場が設置され生産地として最盛期には85ha、全国の85%が生産された。
その後、輸入品の増加等の影響を受け栽培面積は昭和45年をピークに減反の一途をたどり、昭和52年には香料原料としての買い付けは中止となった。
しかし、丘一面を紫色に染めるラベンダーを愛する人々の手によって栽培が継続されていたことが踏み台となり、昭和50年頃から観光面でラベンダーの知名度が高まり始め、新たな観光作物としての道が開かれた。
昭和56年には「町花」に認定され町民に親しまれている。
ラベンダーは、北海道の初夏を代表する花として、この東中から第二の道を踏み出したのです。
【注】ご本人及びご親族の許可を得ていないためイニシャルで表記しました。
ラベンダー発祥の地に関する記述は多くのサイトで見られますが、それぞれの思惑などもあって必ずしも正しく伝えられていないようです。数回にわたってこの辺の事情を取り上げたいと思います。
- 2017年4月1日 2017年ラベンダー見頃予想1回目
- 2014年3月28日 サイトリニューアルのお知らせ
- 2012年4月1日 2012年ラベンダー見頃予想1回目
- 2011年4月1日 2011年ラベンダー見頃予想1回目
- 2010年4月1日 2010版見頃予想
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