中国の「ラベンダー」畑
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ラベンダー豆知識
おかげさまでこの度アクセス数が100万を超えました。ちょうど1年前は50万に届いていなかったことを考えると、この1年でそれまでの3年半を上回るアクセスをいただけたことになります。
一方でこれに反比例して更新が滞っていることは誠に申しわけなく思っています。独断と偏見に満ちていますが「富良野の今」を伝えられていないことに反省しきりです。そんな中、これまで以上に多くの応援のメールやコメントをいただけたことに心から感謝いたします。
設置の仕方でどうにでもなりますから、100万という数字自体には何の意味もないとは思いますが、それでもひとつの目安として、今後は夢の1000万アクセスに向かって進んでいけたらと思っています。
ここから今回の本題。09年11月19日の道新連載「アジアと北海道」の第四回「ラベンダー」の記事が非常に興味深い内容だったので紹介します。
この連載は香港や台湾、中国本土や韓国といったアジア各国から「北海道」がどのように位置づけられているかを探った秀逸な記事です。この日のラベンダーの回で紹介されているひとつが、中国広東省にある盤龍峡の「ラベンダー」畑。香港を中心に年間60万人を集める観光地(ちなみに富田さんは100万人ほど)で北海道ラベンダー祭りを開いたり、ラベンダー天使コンテストを開催するなど、ラベンダーでの話題づくりに力を入れているのだそうです。
ここで一つの疑問が浮かびます。香港に近いような亜熱帯地方で、果たして北海道と同じ種類のラベンダーが栽培できるか。富田さんのコメントも載っていて「寒冷地で育つラベンダーを亜熱帯で栽培するのは難しい。ラベンダーに似たサルビアを育てているのではないか」
中国の担当者は、05年に富良野のラベンダーを取り入れた、ラベンダーに詳しい社員が辞めたので本物かどうか、導入の経緯など「詳しいことは分かりません」
記事ではラベンダーにカギカッコを付けた表現で、断言を避けていますが、掲載された写真を見る限り、葉の形状や花の付き方、咲いている時期(10月下旬撮影)や青さ加減(カラーで掲載)から、ブルーサルビアと断言して間違いないでしょう。ネット上では記事も写真も見ることができないようで残念です。
一方、韓国でもラベンダーを核としたリゾート開発が進行しているそうです。ラベンダーを含む50町のハーブ農園の構想だそうで、日本最大規模のラベンダーイーストが14町なのと比較してもかなり大きなリゾート施設となり、ラベンダーが本物ならば富良野にとって強力なライバルになるかもしれません。
ところで記事にはありませんが、ラベンダーオイルの生産新興国に中国が挙げられて久しく、かなり大規模に生産されているらしいと聞いたことがあります。このような地域が観光客誘致に乗り出したとき、アジアにおける富良野の地位は揺らぎだすかもしれません。
- 2010年1月25日 1年目の観覧車
- 2009年1月20日 09年本サイトが目指すもの
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