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十勝岳アートビューまもなくオープン

公開日: : 深山峠の観覧車問題

まったく個人的な立場で、荒田氏にお会いしました。開業前のお忙しい中、貴重なお時間を割いていただきありがとうございました。これまで何度かメールで意見交換させていただきましたが、想像どおりの誠実な人柄で、このことを知ることができただけでもお会いできてよかったと思います。

アートパークマガジンの2009春夏号というパンフレットが出来上がっていて、そこに掲載されている情報に、今回質問させていただいた事項を加えて、お伝えできる範囲で記載します。

[営業期間]4月29日(水曜)11時より営業開始
秋までの予定だが具体的な日付は未定。冬期間の営業は検討課題とのことです。
[営業時間]8月までは9時から日没まで
9月以降は10時から日没。
[料金]一般(小学5年生以上)600円
団体(10名以上)・身障者(付添1名)550円。保護者同伴小学4年生以下無料。非常に不思議な線引きですね。
[所要時間]一周11分22秒
ゴンドラは30基ですので計算すると1時間で約150回の乗車が可能ということになります。
[目標利用者数]初年度6万人
以後1万人ずつ減り将来的には3万人を維持。かなり控えめな目標設定に感じますがこの数値が採算ラインのギリギリということのようです。
昨年の北星山リフト(往復300円)の利用者数が5万1千人。一昨年が7万5千人。ピーク時の93年は16万7千人が利用(08年9月23日付道新ふらの面)。ガソリン高の影響で客足鈍るという記事でしたが、2ヶ月弱のそれも中富良野町の運営でこの数字。単純に比較はできませんが目標は軽く超えるものと思われます。

個人的に心配していたのは風の影響です。丘の上に建っているわけですから常時風があります。風速15m/sで停止だそうです。熱気球の係留フライトがわずかな風(風速4m/s)で中止となるのに比べれば、安定した運行が期待できるでしょう。

多くの方が懸念していた営業不振時の撤去について。今回もこの約束は必ず守るとおっしゃっていただきました。組み上げた様子から察するに骨組みをばらすだけならそれほど費用はかからないだろうというのが私の推察です。それほど懸念することではないように感じました。

消極的(条件付)賛成の立場であるのは変わりませんが、上富良野でひとつの事業が動き出したわけですから、これまでのスタンスを維持しながら、今後も功罪あわせてお伝えしていければと思います。関係者の皆様にはとにかく安全第一に、そして多くの方に喜んでいただけるような施設になるよう日々、頑張っていただきたいと思います。

全国から非難の集中した時期もありましたが、上富良野町も町の観光協会も、そして何より町民ひとりひとりがブレることなく、対応してきたのはよかったろうと思います。地元企業が町を元気にするために事業を興し、町全体でその企業を応援する、そんな雰囲気を感じることができたのは大きな収穫でした。

蛇足ですが、土建屋の社長というといかにも・・・という人物を想像してしまいますが、どうしてどうして、実直で誠実な二代目です。若くして事業を継いだわけですが、昨今の公共事業削減や景気の悪化で同業他社が次々と倒れている中で、多くの従業員を抱えて孤軍奮闘されている様子でした。お歳を聞いたら私のたった1つ上ということにビックリしてしまいました。私だったらとっくに逃げ出しているようなことも、従業員の生活や上富良野町の将来に対する責任感・使命感をもって行動されている、本当に尊敬に値する「兄貴」だと感じました。

深山峠アートパーク

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Comment

  1. 管理人 より:

    初秋の観光客さん、コメントいただきありがとうございます。
    できた当初は違和感のあった観覧車も、ケバケバしさが無いことも幸いして、受け入れ難いほどには景観を破壊しているとはいえない、というのが私の印象です。
    今年は反対運動のあった初年度ということで、派手な宣伝はできなかったと思いますが、来年以降はガイドブックなどでも紹介されるものと思います。

  2. 初秋の観光客 より:

    北海道は晩秋。
    この問題を何も知らずにトリックアート美術館へ赴き、観覧車に乗りました。薄曇りでしたが十勝連峰がはっきりと見え、こどもは喜んでました。

    景観については、深山峠付近まで観覧車の存在に全く気付かない程度でした。
    思えば富士急ハイランドが富士山からの眺望に与えている影響も(意見の個人差はあるでしょうが)微々たるものでした。

    反対意見にも耳を傾けつつ実行された今回の計画は、反対意見が全く表出しないよりは健全であると思います。
    しかしこの問題の影響でしょうか、観光ガイドブックでの深山峠アートパークの扱いが非常に小さく、本によっては地図にすら掲載されていないこともありました。
    旭川から富良野に向かう路上で、観覧車は目立つランドマークになっていました。せっかく完成した施設ですから、地元の収入増のためには、もっと観光客誘致に積極的になっていいと思います。

  3. 管理人 より:

    道央に暮す人さん、早速のご報告ありがとうございます。初日は快晴ということもあって、さぞ眺めはよかったろうと思います。
    お年寄りや子供連れ、足の不自由な方など気軽に景色を楽しめるという点で、ゆっくり動いて座って眺められる観覧車は適しているのかもしれません。
    私も快晴の日に乗ってみたいと思います。

  4. 道央に暮す人 より:

    29日のオープン日に 観覧車乗ってきました。

    感想は ナイスビューだと思います。
    実は私 高い所はダメなんです。
    でも ちゃんと乗ってきました。

    午後1時頃乗った時の 入場券(?)の番号は300番台後半でした。

    上富良野に暮す友人から聞いたんですが
    当日は600人以上の人が 初日に乗ったらしいです。

    そしてあのビューを楽しんだんだと思います。
    と云うのは 高い所が嫌いな私が 気持ちを整えている2時間弱の間に 観覧車から降りてくる人の顔を見ていたんですが、皆さん笑顔で降りて来ました。

    観覧車から降りて来た 60代後半と思えるご夫婦と 目が合い
    奥さんが私に『もの凄く素敵な景色でしたよ! 早く乗って御覧なさい….。』
    って私に話しかけてくれました。

    高い所が嫌いな私が気持ちを整理する時間、
    駐車場に来る車を見ていたんですが、老夫婦が小さなお孫さん(?)を連れて来たり、
    70代と思しきご婦人がタクシーで乗りつけ
    観覧車に乗る間 タクシーを待たして居たり
    20代の孫(?)に手を引かれて観覧車に乗るご老人を 数人見かけたり。

    まるで 上富良野町民が オープニングに合わせて 祝福に来ている様な錯覚(?)を覚えました。

    笑顔で観覧車を降りて来た上富良野町民の方達は
    きっと 『おらが街の自慢が増えた』な~んて考えているのかな~って…..。

    でっ、高い所が嫌いな私が見たビューですが、
    本当に絶景でした!!!

    『開拓のDNAを引き継いだ(?) 観覧車のオーナーの今後を暖かい目で 見守りたい』
    って思いましたよ!!

    管理人さんも是非 早い内に乗ってみてください。

  5. 管理人 より:

    小学5年生から大人、という線引きは先代の社長さんから受け継いでいるそうです。なかなかユニークな理由をお聞きしましたが、機会がありましたら直接お尋ねください。
    そのうち、そのうちと思いながらいつまでも行かないパターンで、実は私もトリックアート、入ったことがありません。見もせずに批判するのはどうかと思いますので今度近いうちに訪ねてみようと思います。

  6. 和みの風 より:

    いつも新鮮な情報をありがとうございます。
    600円ですか。いい数字ですね。ちょっとほっとしました。4年生と5年生で切った意図が知りたい所ですが、小学生・幼児で100円でも200円でも取ってよかったようにも思います。旭山動物園帰りのお子さん達がたくさんいると思うので。
    撤去については個人的に心配な部分もありますが、心配していても何も始まらないので見守る事にします。
    とりあえず、何となく1度乗ってみたい気がしてきました。残念ながらトリックアートには行きませんが。

  7. 管理人 より:

    私も眺めが非常に気になります。天気がよくて大雪山系が望めれば絶景だと思いますが、足下の深山峠周辺はゴチャゴチャと建物が並んでいますのであまり期待はできません。うーん、どうなんでしょう。近いうちに試乗リポートしますね。

  8. ゆう より:

    今夏も富良野を訪れるので、こちらのサイトはずっと見させてもらっています。
    去年、15年ぶりに訪れた富良野は近代化が進んでいて衝撃をうけたものですが、子供、年寄りも連れていると便利さというのは助かることでもあります。
    歩かなくても高いところからなら景色が楽しめるのは助かります。
    観覧車からの眺めが気になります。

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