タネ蒔き作戦(一章)
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タネを蒔く
今回のラベンダーの種蒔きは、いくつかの課題を持って試みています。ラベンダーをタネから育てる難しさの最大の要因は、その低すぎる発芽率にあるでしょう。蒔く量を増やすことによって解消することもできますが、今回は発芽処理にはどれほどの効果があるかをテーマに取り組むことにします。
播種は4月3日正午に行いました。
2つの播種箱を用意し1つは無処理、もう1つは冷蔵処理をし比較することにしました。冷蔵処理は播種後水を与え、残雪に埋めて0℃に近い状態を10日ほど維持する予定です。用いた品種は以下の6種。
- 濃紫3号(自家採種)
- おかむらさき(自家採種)
- サカタのタネ
- 全66粒/210円/生産地:ドイツ/発芽率:50%以上
- 種苗店で入手。これまでの経験から圧倒的に信頼感があり、かなりの好成績を期待。
- トーホクシード
- 全700粒/210円/生産地:オランダ/発芽率30%以上
- 入手の容易なホームセンター代表。サカタのタネの10倍入って同じ値段。
- ダイソー
- 全110粒/52.5円/生産地:イタリア/発芽率:60%以上
- 2袋で105円。ラベンダーは1袋のみ購入。百円ショップの実力やいかに。
- 某無名百円ショップ
- 全40粒(培養土入り)/105円/生産地:不明/発芽率:不明
- ラベル写真がフレンチラベンダーで比較のため購入。ただし生産年等不明でまったく発芽しない可能性大。
自家採種の濃紫3号・おかむらさきとトーホクシードは400粒を用意。すべての品種を2等分して播種箱へ。用いた用土は前回と同じサカタのタネ「スーパーミックスA」。すじ状にタネを落とし鎮圧後霧吹きで水をたっぷり与えました。覆土はせずラップを覆い蒸発を防ぎます。一方は室内の窓辺に置いてときどきスプレーで水を与え、もう一方は雪の中へ埋めています。
これで今回のテーマである発芽処理の効果を推し量ることができると期待しています。これだけでは味気ないので同時に別の課題も設けました。
1つは雪の下に埋もれ外気にあたっていたタネは冷蔵処理はされているのか。「ラベンダー発祥の地」石碑の前に植えられたラベンダーが放置されていたので、剪定ついでに採種しました。
もう1つは前回取り上げた「試験成績集・種子の与措」で「ただ単に種子にすり傷を与えるだけで実用上の目的は達せられた」という記述を確認すべくすり鉢でプチプチと手加減しながらすってみました。
両方とも濃紫3号200粒を無処理の播種箱に蒔き、半分は軽く土をかけました(土をかけた方がいいかの比較実験も兼ねました)。
さらに2つ、ティッシュに濃紫3号200粒を取り水を含ませラップで包み、1つは冷蔵庫、1つは冷凍庫に保管し、雪の下にある播種箱を取り出したら空けてあるスペースに蒔く予定です。冷蔵の仕方で発芽率に差はあるかを探ります。
播種から4日目の時点で、すでにサカタのタネは33粒中10本ほど根を伸ばし始めました。他はまだ一切動きがないなか、さすがはサカタさん、期待どおりの活躍といえます。次回の更新は1週間後を予定。
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