緑枝挿しの結果報告
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挿し木で増やす
久々のラベンダーネタです。雪融けが進んでウチのラベンダーもボチボチ顔を出してきました。と同時に放置してあった緑枝挿しの128穴セルトレイも出てきたので、その結果報告です。
普通ラベンダーは挿し木で増やしますが、その方法は休眠枝挿しで、新芽が伸び始める直前(富良野では4月下旬頃・今頃は東北から関東地方が適期でしょうか)に行います。一方その年に伸びた枝を用いて夏から秋にかけて行うのが緑枝挿し。富良野での栽培農家は一切この方法は用いませんが、教科書的にはできるはず。
富良野を訪れて購入した生花や自分で摘み取ったラベンダーは、普通はそのまま乾燥させてドライフラワーやポプリにして楽しみます。当然枯れます。わざと早く枯らします。それをこの緑枝挿しに利用して増やしてしまおうというのですから、我ながら大胆な企画です。
結論からいいますと発根成功率は5割ほど。ただし越冬時に凍結などで枯れたようで、今も葉が青く生きていると確認できるのは3割ほどでした。一昨年は成功率0%の憂き目にあいましたが、今回は大成功とはいえないまでも、十分可能性は証明できたのではないでしょうか。
発根した様子。これだけしっかり根が出ていれば長い冬も乗り越えられます。
今回の緑枝挿しは休眠枝挿しとかなりやり方が異なりました。正しいかどうかは今後の検証課題ですが気づいたこととして1つは遮光。真夏の直射日光はやはり酷です。もう1つは土質。必ずしも挿し木用の培養土がいいとは限らないということ。培養土もピンキリでしょうけど、鹿沼土100パーセントの方が成功率が高かったようです。
もう1つ気づいたこととして、ラベンダー園から持ち帰ることを想定して丸一日ペットボトルで活けておいてからも挿してみましたが、その成功率は限りなくゼロ。かなり早い段階で次々枯れました。これはちょっと想定外で、これまでも当たり前のように水あげをしていましたが、その有効性について検証しなくてはなりません。
どうでしょう。ウズウズしたあなたはラベンダーおたくの仲間入り。ぜひ今年の夏、富良野で生のラベンダーを手に入れたら挑戦してみてください。花粒はポプリにしてその枝元を挿して増やす。痛快です。
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