ラベンダーまつりの開催姿勢に苦言
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イベント・花火大会
中富良野町では毎年北星山町営ラベンダー園を会場に、ラベンダーまつりが開かれます。恒例行事ですし、夜は花火大会も開かれますので道民にとっては有名なイベントのひとつではないかと思います。ここではその開催時期とその取り組み姿勢について、直前ではありますが、関係者の方々に一考を促す意味で苦言を呈させていただきます。
今年(2017年)は7月15日(土曜)に開催されます。海の日が7月の第三月曜と設定されていますので、その3連休初日に合わせた格好になります。このイベントがあろうとなかろうと、3連休の特に初日と二日目は例年大渋滞となります。ファーム富田の駐車場の空き待ちであり、この列がラベンダーまつり会場の町営ラベンダー園まで、あるいはそれ以上となる可能性があります(ただし2015年より富田さんの駐車スペース拡張によって大幅に渋滞は緩和されることも考えられます)。
2009年7月20日(3連休最終日)撮影。町営ラベンダー園の南側にある丁字路交差点まで延びる渋滞。この2009年のラベンダーまつりはこの前日に開催されましたが風雨で人影もまばら、夜の花火大会も中止となっています。これが転機となり翌年からラベンダーまつりは月末に移動されましたが、結局集客できないということでしょう、4年目(2013年)からはまた3連休に合わせての開催となっています。
上富良野町でも3連休の中日、7月16日(日曜)に花と炎の四季彩まつりが開かれますが、こちらはあまり問題視していません。会場となる日の出公園は富田さんから離れているため、中富良野町での渋滞には影響はなく、むしろ観光客が分散されるなら、それはそれでいいかという見解です。
ここで問題にしたいのは、富田さんの集客力にのっかっている姿勢です。イベントの内容も、地方のおまつりというのはこんなものですが、園児たちのヨサコイとか、聞いたこともないバンドの演奏とか、楽しめるのは親御さんとか関係者とか地元民であって、わざわざこのまつりを目的として札幌その他全国から観光客が来るわけではありません。
2014年7月19日撮影。中富良野町のゆるキャラのお披露目。このキャラクター自体は20年くらい前から存在していて、「萌え」なんて言葉が出てくるずっと前からファンがいて、同人誌を見たことがあります。
このイベント会場が上富良野のように富田さんから離れていれば特に問題はないのですが、富田さんから1㎞の距離に位置していますので、ここに駐車して歩いて富田さんまで向かう人も大勢います。このイベントの大きな欠点なのですが、広い芝生や円形のステージ(フラワーパーク)があるにも関わらず、そこは利用せずに駐車場を潰して会場にしている点です。
数十台の駐車スペースが使用できなくなることで、その分渋滞が発生する可能性を高めています。もう一つ問題にしたいのは運営者側の姿勢です。
2015年7月18日撮影。道路を挟んだ反対側に会館の駐車スペースがありますが「ラベンダーまつりのため関係者以外の駐車禁止」と表示してあり、ご丁寧にも監視員も立っています。一日中停めっぱなしでしかもガラガラ。どんなに基線が渋滞しても睨みをきかせて関係者以外を停めさせることはありません。
ではこのイベントのための駐車スペースがどこに確保されているかというと、国道を挟んで反対側の町役場裏の駐車場等で徒歩10分はかかります。ここに停めて会場まで歩く観光客って、はっきり言えば皆無です。
なぜこの時期に中富良野を訪れるか。これもはっきり言えば富田さんでラベンダーを見るためで、日程を組んで中富良野に来たらたまたまイベントをやっていた、という程度です。駐車できるスペースが減るイコール渋滞が発生しやすい状況をわざわざ引き起こしているという点で、このタイミングでのイベントは観光客軽視であり、見かけ上は賑わっていますが町民の自己満足に過ぎません。
自分たちの駐車スペースはすぐそばに確保する一方、観光客は遠くから歩いて来いという姿勢がこのイベントの裏の顔でしょう。大勢のスタッフが関わっていますが、誰も疑問に思わないのでしょうか。観光客をもてなそうという姿勢は皆無なことにがっかりします。
関係者に一考をお願いしたく記事にしていますが、ピンと来ないかもしれませんので他の実例を出します。
フェルム・ラテール。中富良野町にある温泉施設とはまったくの別経営で、美瑛郊外にこの春オープンした洋菓子店です。建物と来客者の駐車場は少し離れていて、歩かなければならないのは富良野市清水山のカンパーナ六花亭と同じですが、その建物のすぐ横にも駐車スペースがあって「この先 従業員駐車場」とあることから、おそらく従業員の車と思われます。
朝から晩まで停めっぱなしの自分たちの車は建物に横づけし、来店客は離れたところから歩かせるって、どれだけ殿様商売でしょうか。車いすの人もいればベビーカーを押した人もいますが、雨でも雪でも歩きなさい、歩くのがいやなら来ないでくれというのがこの会社の姿勢のように私は受け取りました。新聞でも大きめの記事になっていましたし、オープンを知らせる立派なチラシには長々とメッセージが書かれていましたが、もうこの一点で、私はリピートすることはないと思います。
建物から離れているという意味では六花亭と変わらないのですが、ここの従業員は当然のごとく建物からもっとも離れた場所の駐車スペースに停めています。そこだけ数台並んでいるからわかります。客商売なら当たり前過ぎることですが、こうして比べてみて改めて感心するところです。
因みに富田さんも従業員は遠くへ停めるよう指示されています。彩りの畑の奥のカラマツ林の山道から紫色のTシャツ姿でひょこっと現れたりして、雨の日なんか転ばないよう気を付けてなんて老婆心ながら心配したりします。
最後に改善策を提案して終わりにします。
①イベントをずらす。月末にもっていったのは英断と個人的には高く評価していましたが、やっぱり抵抗勢力があるのでしょう。来場が少なくなってそれみたことか、となったと想像しますが、富田さんの集客にのっかるのはやめて、限られた予算ではあってもリフトのナイター営業なんてのも挑戦するだけの実行力があるわけですから、知恵を出し合ってまつり自体の魅力を高める努力を継続すべきでしょう。
②駐車スペースを確保する。せめて会館前の駐車スペースは観光客に開放し、また路上駐車に関しても可能なところにはラインを引くなどして確保すべきです。関係者の駐車スペースは野球場にも確保しているのでしたら、会場との移動はカーシェアで対応可能でしょう。
- 2008年11月30日 さらば東日本フェリー
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