ラベンダー園最新リポート(14/06/27)
公開日:
:
2014年
6月上旬に猛暑が続いた後に中旬には長雨。そして下旬にはまた暑さがぶり返し、6月26日に道内最高気温となる30.8℃を上富良野で観測しています。27日の道内最高は富良野市で32.1℃、上富良野は道内3位タイの31.3℃を記録しています。
札幌管区気象台が今年の冷夏予報を修正し「やっぱり平年並み」と報道されましたが、この「やっぱり」という言葉に、また当たらないというイヤミを込めているように感じるのは、私もやっぱり外れたと思っているからでしょう。予報が外れまくる気象台が平年並みを言うなら、平年並みにはならないような・・・。これほど信用ならない長期予報って本当に必要なのでしょうか。
富田さんのラベンダーイースト。界隈ではもっとも色づくのが早いと思われます。右が早咲きで左が遅咲き。6月28日から売店がオープンし、閉園はまだ決まっていないようですが、最近は7月最終日曜ということにしているようなので、今年は7月27日でしょうか。
ファーム富田・倖いの畑。品種の異なる4種のラベンダーが、開花前のこの時期グラデーションとなります。
ファーム富田・彩りの畑。「三脚を使用しての写真撮影はご遠慮願います NO TRIPOD」という看板が設置されています。以前から苦情は出ていましたが、一部の傍若無人なカメラマンに堪忍袋の緒が切れたということでしょうか。かつて私が某ラベンダー園で汗だくで草抜きをしていたら「どけよ」と怒鳴られたことを思い出しました。聞こえないフリをして応えましたけど。
ところでついにといいますか、花畑牧場は静かに撤退したようです。2010年にオープンして以来の4シーズンは他の店舗と比べても頑張った方でしょう。心からさようなら、花畑牧場。
さらにもう1ヶ所、石原某氏監修の森のガーデン美術館。壁面が茶色と化していて、この時期になっても隣りのローダンセの丘と名付けられていたスペースも含めてまったく手入れはされておらず、プレハブの店舗も開いていません。彩りとトラディショナルの間に廃墟空間が現れるとしたら、彼の植物に対する姿勢が問われますし、集めたガラクタも展示物ではなく、不法な投棄物となるでしょう。
北星山中富良野町営ラベンダー園。一年草の花々は、定植時に雨がなかった影響が今なお出ていて大きくなれないままです。ひまわりだけは立派に葉を広げていて、見頃は10日後でしょうか。
日の出公園は上富良野の町営ラベンダー園。早咲きの区画は全体のごく一部ですが生育は順調です。来訪客は激減しているとはいえ、それでも足を伸ばす人はいます。観察していると下の駐車場と上の展望台を直線上に歩くだけで、この早咲きの区画まで足を伸ばすのは、地元の犬の散歩の人くらいです。せっかくの遊歩道を活かすよう、道案内を付けるとか、周遊すると何分かかるとかの情報提供はいかがでしょう。
早咲きの濃紫3号。「咲いていてきれい」「咲いていなくてガッカリ」いずれも間違いだと思います。「咲いていないけどきれい」という評価が私は正しいと思っています。味気のないネーミングですが、濃紫(のうし)というのはこの咲いていないつぼみ(正確には萼)の状態を指しています。
遅咲きのおかむらさき(4号)。遠目からはまだ緑一色ですが、近くで見ると結構色が出ていることがわかります。こちらは開花が始まってからが見頃となります。富良野のラベンダーというと早咲きよりもこの遅咲きのイメージです。
6月26日までの上富良野における日平均気温の積算は、1,013.6℃。あと120℃プラスされると早咲きの開花が始まると当サイトでは定義していますから、この暑さがしばらく続くとするとあと1週間ほどということになり、その基準となる開花日を7月5日と定義していますので、3日ほど早まっている状況と言えます。
向こう一週間は雨のない予報となっており、再び干ばつ傾向にあります。開花後の問題は雨の降り方。降りだしたらまた長雨になりそうで、そのタイミングによって、今年のラベンダーはアタリかハズレか決まりそうです。
次回のリポートは7月4日を予定していますので、早咲きの開花を報告できると思います。サムライブルーは潔く散りましたが、ギリシャのようなつまらないサッカーで勝ち残るよりマシでしょう。
- 2006年9月22日 ラベンダーの株分けはNG
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Comment
さとう様、一生涯で限られた回数になるであろう遠く離れた北海道への旅行を間近に控え、一番知りたい情報を発信されているサイトにたどり着くことが出来、嬉しく思っています。わくわくしながらリポートを読ませていただきました。
もし可能でしたらお知恵をおかしいただけませんでしょうか?
夫婦、子供(4歳、2歳)の全日レンタカーでの家族旅行です。
7/1 14時に新千歳空港を出発し、富良野へ向かいます。当日は北の峰エリアに宿泊です。翌日は午後から旭山動物園に入園予定のため、富良野には到着日(7/1)の早くても16時過ぎ~翌日(7/2)の午前のみの滞在となります。
子連れで欲張った行程はできず、ファーム富田さんと他に1つ(できればサラリと2つ)のファームに行きたいと思っています。
・ファーム富田さんは夕方か朝イチかどちらがベターと思われますか?ちなみに売店など施設利用の関心度は低いです。
・ラベンダーに限らず、様々な花があり、その頃により開花しているファームでお勧めを教えて頂きたいです。
突然に勝手な質問をいくつもいたしました。
どうかよろしくお願いいたします.
遠藤さん、こんにちは。
7月1日も2日も平日なので、どこも混雑することはないですし、天気も良さそうですのでどちらでも構わないと思いますが、チェックインしてから出かけるのって億劫だったりしますので、2日の午前に旭川に向かう途中に富田さんに立ち寄るということでいいと思います。
まだラベンダーの見頃には少し早く、他の花も8月から9月にかけてピークになりますので、他に特にお勧めの花畑というのは挙げにくいのですが、国道沿いではかんのファームとか、ゼルブの丘(美瑛町)があります。美瑛の丘陵地帯をドライブされるのもお勧めです。
小さいお子さんがいらっしゃるということで、子供にとっては花畑は退屈で、その辺のちっぽけな公園が楽しかったりします。お勧めできるところは少ないのですが、麓郷のアンパンマンショップは遠いですがお勧めできます。千歳から占冠IC経由で北上するとして、東山から麓郷へが最短ルート。
よいご旅行になることをお祈りしております。
さとう様。
早速のご案内をありがとうございました。
時間を待てない子連れ旅行のため、混雑を一番心配していましたので、嬉しく読みました。
お花は少しでも咲いていたらラッキー、ラベンダーも雰囲気が味わえたらラッキーと思ってこの時期に決めましたので、見頃でないファームそのものの雄大さや美しさを堪能し、美瑛の丘めぐりも楽しみたいと思います。
子供の喜ぶスポット、また最短ルートまでご紹介頂きありがとうございました。
一層、明日からの旅が楽しみになりました。