ラベンダーを育てよう

これからラベンダーを育ててみたいという方のために、基本的な部分をまとめています。私自身失敗の繰り返しですが、少しは参考になる部分もあるかと思います。
実際にラベンダーを育てながら気づいた点を加筆しています。ふらのラベンダー通信【ラベンダーを育てる】では随時更新を行っています。
質問等ありましたらお気軽にフォームメールからお送りください。

ラベンダーを入手する  −種か苗か−

ホームセンターや園芸店でラベンダーの種は手に入りますが、ほとんどの場合品種がはっきりしていません。採種地も日本ではなく、花が白っぽいとか香りが薄いといったような、イメージとは異なったラベンダーが出てくる可能性があります。播種から開花まで早くとも丸一年は必要なため、すぐに楽しむこともできません。

また品種の特定された種子を蒔いても、必ずしも親の形質をそのまま受け継ぐとは限らず、微妙に異なるラベンダーができることになります。この「化ける」性質を利用すれば自分の好みの品種を育成することができるのですが、これからラベンダーの栽培に挑戦するのであれば、まずは素性のはっきりした苗を入手することをお勧めします。

園芸店やホームセンターなどには「富良野ラベンダー」と名づけられたラベンダーがあるかもしれませんが、私の見た限りでは同じコモンラベンダー系に違いはないのですが、一般に富良野で栽培されている品種ではありません。

参照ページ ⇒ 富良野で栽培されている品種

北海道で選抜された品種で一般に流通しているのが早咲きと呼ばれる濃紫3号(色の濃い方)と遅咲きと呼ばれるおかむらさき(色の薄い方)です。他にようていはなもいわという品種がありますがあまり人気はありません。もっとも色の濃い早咲きの濃紫3号に人気がありますが、他の品種に比べて強健であること、耐暑性があることからも、まずは濃紫3号を育ててみることをお勧めします。

苗を入手する際には注意が必要です。

参照ブログ記事 ⇒ お勧めできない鉢植えラベンダー

ラベンダーを育てる −露地栽培と鉢栽培−

<露地栽培の場合>

植える場所が確保できるのであれば、露地栽培の方が管理しやすいといえます。ラベンダーにとってもっとも重要なのが水加減ですが、最初の植えつけ時に排水対策をきちんと施せば、あとは自然に任せて水遣りする必要はないでしょう。

排水対策としては

などが考えられます。

植える場所は日当たり、水はけ、風通しがよいのが理想です。日当たりが悪いとラベンダーの色づきが悪くなったり、徒長して軟弱になります。風通しが悪いと蒸れにつながり、枯らしてしまう原因になります。酸性土壌の中和(石灰の散布)も行った方がいいでしょう。

植え付けの際は鉢にたっぷり水を吸わせます。植え付け時には肥料は施さず、活着(根づくこと)後軽く肥料を与えます。

北海道では問題になりませんが本州以南では梅雨が最大の難関です。この時期をうまく乗り切ることができたら、効果的な排水対策ができたということになります。

<鉢栽培の場合>

メリットとしてはいつでもより条件のよい場所に移動できることが挙げられますが、水加減には注意が必要です。あまりに可愛がりすぎて(水をやりすぎて)株が弱っていく場合が多いようです。株が弱ると水が少ないのかとますます水をやってしまい結果枯れてしまいます。

ここでもっとも重要になるのが使用する土質です。水が土になかなか吸水されないのはいい土とはいえません。排水性をよくするために赤玉土や鹿沼土を混ぜます。水はけが極めて良好であれば毎日水をやっても順調に生育するようです。

置く場所にも注意が必要です。日当たりが重要ですので屋内に置いておくと窓に向かって斜めに伸びていき、バランスの悪い株になってしまいます。なるべく直射日光の当たる戸外やベランダに置きたいところですが止むを得ない場合は、定期的に鉢を回して満遍なく日が当たるようにするとなんとか真っ直ぐ育てることができます。

株が大きくなるにしたがって鉢も一回り大きいものを用意する必要があります。ある程度の大きさになったらその大きさを維持する形になります。

ラベンダーを収穫する −いつ刈り込むか−

咲くのを楽しむだけであれば、咲き終わった後に刈りこむだけでいいのですが、ラベンダーの魅力はそのさまざまな利用法にあります。最もきれいな時期に刈りこむのは心苦しいものですが、乾燥させれば1年中楽しむことができます。

ドライフラワーとして楽しむためには、花の咲く直前のもっともつぼみが充実した頃、目安としてはポツポツと開花し始めたら直ちに収穫します。満開の状態で刈り取った場合、花やつぼみが非常に落ちやすくなるので、ドライフラワーにする場合は不適です。ポプリなら問題ありません。

刈り込む位置は株に葉を数枚残したくらいを基準とし、株がまだ小さい場合は弱く(高い位置で)株が大きい場合は剪定も兼ねて強めに(低い位置で)刈り込むといいでしょう。はさみで一本一本丁寧に切ってもいいですが、量が多い場合は鎌で丸く刈り込みます。

花が終わっても収穫しないでいると種子ができます。植物はどれも子孫を残すことに全力を挙げるのでタネをつくることにエネルギーが消費され、結果株を弱める原因となることがあります。特に株が小さいうちは種子をつける前には必ず刈り込みましょう。

ラベンダーを乾燥する −時間をかけずに−

風通しのよく陽のあたらないところで逆さに吊るすのが基本です。北海道では湿度が低いためこの方法で何の問題もなく乾燥できるのですが、収穫時期が梅雨時に当たる地方ではいつまでも乾かず、カビがはえることもあるようです。

商業的には吊るすか網棚に並べて熱風を送るとともに湿気を逃がしてやり、2〜3日で乾燥させます。熱で乾かすより風で乾かす方が品質的に優れるようです。家庭で乾かす方法として

などが考えられます。冷蔵庫で乾燥させたものがもっとも茎の緑色が残りました。

参照ブログカテゴリ ⇒ ドライフラワーの製作

ラベンダーを楽しむ −さまざまな利用の仕方−

富良野でのラベンダー栽培の目的が香料の原料として導入されたことからもわかるとおり、エッセンシャルオイルの抽出というのがもともとの利用法でした。しかしこれには大量の原料と蒸留装置、技術が必要ですから一般的ではありません。

参照ブログカテゴリ ⇒ ラベンダーを蒸留する

ラベンダーを楽しむ利用法

他にも自由にさまざまな加工に挑戦してみてください。

ラベンダーを殖やす −挿し木をするのが一般的−

入手するの項で述べた理由から、種で増やすより挿し木の方をお勧めします。挿し木で増やすことができれば、親株が何らかの理由で枯れてしまっても恐れるに足りません。

10年以上生育するラベンダーですが毎年春になると理由もわからず枯れてしまったり、部分的に枯れてしまう場合も合わせれば何パーセントかの確立で枯れることを考えると、そういう性質を持ち合わせているといえるのかもしれません。

休眠から覚め、これから茎が伸び始める直前が、生命力にあふれ、挿し木には最適の時期です(富良野では5月上旬頃)。やや木質化した部分、10cmほどを切り取りプランターなどに挿しますが、発根するまでは土が乾かないように適宜水を与えます。しばらくすると新芽が伸びてきます。発根するのは1,2ヶ月後なのでそれまでは頻繁に水を与えます。発根後は水遣りを控えめにし、逆に乾燥気味に育てます。

栽培に自信がついたら種から育てて、自分好みのオリジナルのラベンダーを作出することも可能です。「なりさわ」や「さきがけ」といった品種はこのような方法で作られたと思われます。

参照ブログカテゴリ ⇒ ラベンダーの挿し木

最後に

以上、これまでの経験をもとにアドバイスさせていただきましたが、あくまでも富良野での栽培経験をもとにしています。暖地でのラベンダー栽培には難しいこともあると思いますが、全国各地でラベンダー栽培に取り組んでいる方がおりますので、ぜひ挑戦してみてください。

掲載内容に疑問・質問等ありましたらお気軽にメール をお送りください。

作成公開日:2005年4月1日 / 

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