富良野の香りをお届けします![]()
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| 濃紫(のうし)3号 | おかむらさき(4号) |
富良野地方の多くのラベンダー園で栽培されている品種は早咲きの濃紫3号と遅咲きのおかむらさきの2種類です。この早咲きと遅咲きの見頃の差は1〜2週間あります。ラベンダー園によってこの2種類の植栽面積の比率が違いますが、全体的には早咲き3:遅咲き7といった比率のため、全体としては遅咲きの方が見頃の印象があります。
一部のガイドブックではこれに「ようてい」と「はなもいわ」を加えて全部で4種類と紹介しています。ウソではありませんが「ようてい」と「はなもいわ」を見ることができるのは「ファーム富田」のみです。他のラベンダー園では「彩香の里」「日の出公園」で一部見本として植えられているのを確認していますが、富良野全体の印象でいうと、「ようてい」「はなもいわ」は限りなく0といえます。
富良野を代表する品種が2つあるため、見頃のピークは2回あります。早咲きが見頃のピークのときはまだ遅咲きの色が薄く、遅咲きがピークのときは早咲きが黒ずんで見えますが、遅咲きピーク時の方が黒ずんでいるといっても早咲きも色づいていますので、印象としてはこちらの方が見頃感があります。
この2つのピークを総合した上での「真の」見頃のピークは、早咲きがピークを過ぎ少し黒ずみ始めた頃に遅咲きが見頃を迎え、遠目から早咲きと遅咲きの区別がつかなくなった瞬間で、7月中旬の数日といったところでしょうか。
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早咲きはその名のとおり紫が濃く、観賞用として人気があります。花自体よりもつぼみ{正確には萼(がく)}の方が色が濃く、開花直前がもっとも色(紫色というより紺色・いわゆるラベンダーブルー)が濃く見えます。開花が始まると色は薄くなりますが陽に照らされると浮き上がるように映えます(5分咲きくらい・見ごろのピーク)。さらに開花が進むと最初に開花した花が黒く変色し始めるため、満開=見頃のピークとはいえません。一方遅咲きは開花の進行具合と見頃はほぼ一致するといえます。
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春になると「いつ桜が咲くか」というのは国民的関心事で、例年に比べ2週間程度前後することは珍しくありません。また北海道の花として滝上町や大空町東藻琴のシバザクラや、上湧別町のチューリップが有名ですが、年によって見頃の時期は大きく前後します。
桜の開花の場合、気温の上昇に敏感に反応します。2,3日晴天が続くと一気に開花が進むという具合です。またシバザクラやチューリップも春の花であり、雪融けとともに活動を開始します。積雪が多く雪融けが進まない年は必然的に開花も遅くなります。
一方ラベンダーは初夏の花であり、雪融けから開花まで3〜4ヵ月あります。春の訪れが1ヶ月前後しても、開花に至るまでにはその差は圧縮されて(数日の前後はありますが)毎年同じ時期(広義では6月下旬から8月上旬・狭義では7月中旬から下旬)に見頃になるといえるのです。
見頃の時期は前にはずれにくいことを見てきましたが、後ろにはずれます(延びる)。このことは結構重要で、特に7月下旬から夏休みに入る子供さんのいる家庭では、7月下旬や8月上旬にラベンダーがあるかどうかは気になるところです。
ラベンダーが満開を過ぎると徐々に黒っぽく、沈んだようになりますが、その黒くなる要因は降雨と考えられます。つまり7月中旬以降に、花を黒く変色させるほどの雨が降らない日が続くと、8月上旬でも十分に楽しめる色が残る年もあります。
7月下旬以降、いつ頃までラベンダーの色が残っているかどうかは年によって違います。7月下旬では見頃のピークは過ぎ、日を追うごとに黒ずんでいきますから、できるだけ早く富良野に向かうことをお勧めします。満足できる色が残っているかどうかはお天道様しだいと言えそうです。
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北海道では梅雨はないとされていて、気象庁も梅雨入り・梅雨明けの発表はしていません。しかし蝦夷梅雨(えぞつゆ)という言葉が存在し、東北地方が梅雨明けした後に梅雨前線が北上して北海道に停滞することもあり、そんな年はラベンダーの見頃の期間を縮めます。
この蝦夷梅雨にあたるのが残念なことに7月中旬頃で、ぴたりラベンダーシーズンと合致します。本州のようにジメジメという形容はあてはまりませんが、雨の日はラベンダーが沈んで見え、写真うつりもよくありません。
以上をまとめると下図のようになります。ここでは富良野盆地を基準にしています。

※ 早咲きは花の咲く前から青くなるので開花の時はすでに見頃を迎えています。
※ 満開以降に雨がないと見頃期間が延びます(点線部分)。
各ラベンダー園における早咲きと遅咲きの植えられた比率によって見頃の印象が異なることは前述しましたが、同じ品種でも数日から1週間ほど、各ラベンダー園にによって、あるいは同じラベンダー園でも場所によって見頃がずれます。
同一品種における見頃の違いは主に標高に起因します。標高が高いことにより、低いところに比べて融雪が遅いことや平均的に気温が低いことなどから、見頃の時期が少し遅れます。
見頃がずれる要因として他には、日当たり(斜面の向き)や土質、肥料の効き具合や管理(草取り)の仕方なども考えられますが、このずれは標高によるずれに比べれば小さいといえます。
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| ファーム富田(見頃) | かなやま湖畔(開花直前) | 麓郷展望台(開花数日前) |
ここで取り上げてきたのは主なラベンダー園の観賞用ののラベンダー畑です。この期間以外はまったくラベンダーがないかといえばそうではありません。早いところでは5月の上旬頃からハウス(温室)で育てたラベンダー(品種は主に早咲き)の鉢植えを見ることができます。
また8月上・中旬に見頃になるラバンジンという品種や、早咲きラベンダーを適宜刈り込むことで8月や9月、10月の霜の降りるまで見ることのできるラベンダー園もあります。さらに冬でもラベンダーを楽しめるよう温室栽培をしているところもあり、1年を通してラベンダーを楽しめるよう、さまざまな取り組みがされています。
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| 駅前観光案内所(5月) | 彩香の里(10月) | ファーム富田(2月) |
今現在の見頃の状態を知る方法として、各市町が見頃指数というのを設け、HP上で確認できるようになっています。ここ数年この発表を見てきましたが、参考にならないばかりか、かえって混乱を生じる原因となっているように思えてなりません。この見頃指数について、問題点を指摘します。